シリコンの寿命

胸にシリコンを入れた場合、交換の時期や取り出す時期などの目安は何年ですか?

日本の豊胸手術で使われているバッグには色々な種類があります。
有名なのはシリコンバッグですが他にも、生理食塩水バッグ、ハイドロジェルバッグ、CMCバッグ、コヒーシブバッグ、アナトミカルバッグなど、内容物が違います。
基本的にシリコンの入れ物に入っているので「シリコンバッグ」と呼ばれているわけですが、最近はコヒーシブバッグが主流なようです。

さて、これらのシリコンバッグには破損する危険性があります。
多くのクリニックでは「破損の恐れはない」「交換の必要はない」と謳っていますが、どんなタイプのバッグでも5年後には数%が破損している、というデータもあります。
バッグはとても丈夫なシリコン製なので大きな力をかけても破損しないものですが、体内にあって揺れたり変形したりと常に刺激を与えられていると、小さなダメージが蓄積します。
そして結果的には破損し、内容物が体内に流出することになるのです。

生理食塩水の場合は体内に吸収されるだけで害はありませんが、胸はしぼんでしまうので、手術でバッグの摘出・交換が必要になります。
シリコンの場合最初は破損に気付きにくいのですが、次第に内容物が周囲の組織と癒着したり石灰化したりしてしまうので、こまめにチェックが必要です。
バッグの中にはコヒーシブバッグのように、破れても内容物が流出しにくいタイプもありますが、それでも放っておけば癒着や石灰化が起こる危険は消えません。

バッグの種類によってによって耐久度は違うので、一概に交換の目安は言えませんが、5年に1度くらいの間隔で検査をしてもらうと安心でしょう。